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Author:takayou
名古屋在住の35歳男性です。ソウル、ソフトロック、ポップスの、ややマニアックな名盤を紹介します。やはり良い音楽は、CDやLPとして持っておきたいものですね。


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PAUL McCRTNEY その2

Wild LifeWild Life
(1993/06/10)
Wings

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ポールのビートルズ脱退後3作目で、Wingsとしては1作目。71年発表。
このアルバムは、わずか3日ほどで製作した、いわばやっつけ仕事的なもので、そのラフなアレンジに対して評論家達の評価は非常に低いものでした。しかし、ポールらしいメロディーの良さは随一で、僕はオーバープロデュースしてしまうよりも、ポールのメロディーという「素材の味」というものを存分に楽しめるのではと思っています。また、本作の特色として美しいメロディーの他に、悲しく切ないメロディを持つ曲が多いということも言えるでしょう。
「MUMBO」はラフな即興のロックンロール。「BIP BOP」はシンプルなブルース進行の曲ですが、最後に一捻りあります。「All together now」のようなノベルティタッチが微笑ましい曲。「LOVE IS STRANGE」は、ミッキー&シルヴィアのカバー。次のタイトル曲「WILD LIFE」は、8分の6拍子のスローマイナーブルージーバラード。悲しく重いメロディラインも印象的ですが、ポールの鬼気迫るヴォーカルが胸を打ちます。本作からもわかるとおり、彼はエコロジストのパイオニアでもあるのです。最近、ポールは週に一日は肉食を断つという、「ミートフリーマンデー」を提唱しています。「SOME PEOPLE NEVER KNOW」は妻リンダの美しいコーラスが素晴らしいバラード。非常にやさしいメロディーです。次の「I AM YOUR SINGER」もリンダとのデュエット。ジョン・レノンの名作バラード「LOVE」に匹敵する美しくかつキュートなメロディーと歌詞です。半音ずつ下がっていくコード進行が斬新です。「TOMORROW」はビートルズ時代の「YESTERDAY」のコード進行を引用したという、ポールらしいアイデアのミディアムバラード。やはり美しいメロディー付です。「DEAR FRIEND」は、ジョンのことを歌ったという説があります。ほとんどピアノの弾き語りによる、重く悲痛な曲。
ボーナストラックの「GIVE IRELAND BACK TO THE IRISH」は政治的な曲。北アイルランドの「Bloody Sunday」を批判した歌。「MARY HAD A LITTLE LAMB」は一転して童謡。このような曲も書けてしまうという事実に彼の天才を感じてしまいます。
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PAUL McCARTNEY (その3)

フラワーズ・イン・ザ・ダートフラワーズ・イン・ザ・ダート
(1995/11/08)
ポール・マッカートニー

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1989年発表。まぎれもない名盤!ポールは、①ビートルズ解散後、傑作メロディのオンパレードだけどもラフなアレンジで酷評を得た「ポール・マッカートニー」から「バンド・オン・ザ・ラン」に至る時期、②「ヴィーナス~」から「バック・トゥー・ジ・エッグ」までの、ウィングスとしてのバンドサウンドは完成されているけれども、曲自体の質は今一歩という時期(ピンポイントでいい曲はありますが、いい曲密度が低下したという点で)、③ウィングス解散後の「マッカートニーⅡ」から「プレス~」までの低迷期を経て、起死回生の本アルバムが、エルヴィス・コステロの協力を得て生まれたわけです。
①の「MY BRAVE FACE」はファーストシングルカットされた、ビートルズっぽいメロディーを持つキャッチーな曲(歌詞は彼女に逃げられたという内容ですが)。エルヴィスとの共作でもあります。ポールはあの懐かしいヘフナーのバイオリンベースで、カッコよすぎるリフを弾いています。②の「ROUGH AND RIDE」はエレクトロファンクっぽいアレンジこそ時代を感じさせますが、メロディーは超一級品の名曲。ちょっとダルな感じが最高。③の「YOU WANT HER TOO」は3拍子の曲で、「アナザー・デイ」を彷彿させる曲。コステロがあいの手を入れています。④の「DISTRACTIONS」はポールの全キャリアの中でも、屈指の名バラード。永遠に終わってほしくないと思わせる稀有な曲です。ポールはこのような曲を歌わせると本当に上手い。出だしのコードの入り方と間奏の全音上がって転調するアコギの感じが「AND I LOVE HER」に似ています。サビでいつのまにか転調していますが、普通に聞いていては全然わかりませんでした。歌詞も泣けます!ちなみに日本では島田歌穂がこの曲をカバーしていました。⑤の「WE GOT MARRIED」もやはりマイナー調のメロディーですがポールらしい美しい曲です。ピンク・フロイドのデイヴィッド・ギルモアが参加しており、あの独特の重っ苦しくて大仰なギターを聞かせてくれます。⑥の「PUT IT THERE」は可愛らしい小曲。ポールが、まるで「ブラックバード」を思わせるようなアコギを弾いてくれています。⑦の「FIGURE OF EIGHT」は、一転してヒューイ・ルイスあたりが演りそうなアメンカンテイストあふれる曲。⑧の「THIS ONE」はセカンドシングルカットされた曲。やはりキャッチーなポールならではという曲。アヴェレージ・ホワイト・バンドのハミッシュ・スチュワートがギターで参加。⑨の「DON'T BE CARELESS LOVE」はポールの七色のヴォーカルテクニックを存分に味わえる曲。頼りなげに高音へと駆け上がっていくAメロとサビのシャウト気味のヴォーカルとの対比はどうでしょう。⑩の「THAT DAY IS DONE」は3拍子の荘厳な曲。左チャンネルから聞こえる、ニッキー・ホプキンスのピアノがそれに華を添えます。⑪の「HOW MANY PEOPLE」はレゲエ調の曲で、本アルバムのなかでははっきり言って浮いた印象です。曲も「C MOON」の出来損ないみたいで散漫な印象で唯一の汚点です。⑫の「MOTOR OF LOVE」も3拍子の壮大なバラード。ジャーニーの「OPEN YOUR ARMS」をヨーロピアンにしたような感じの曲。⑬の「OU EST LE SOLEIL」はラテン調の曲。歌詞はなぜかフランス語です。ビートルズ時代のジョンの曲、「SUN KING」への返答だったら面白いですね。

PAUL McCARTNEY

McCartney McCartney
Paul McCartney (1990/10/25)
EMI
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みなさんはポールのアルバムの中で、どれが好きですか。私は、「ラム」、「バンド・オン・ザ・ラン」、「フラワーズ・イン・ザ・ダート」なども好きですが、このソロアルバム第一弾であるこのアルバムも大好きです。ほとんどひとりで作ったということで、確かにアレンジの完成度は低いと言えますが、個々の楽曲の素晴らしさはどうでしょう。アレンジでもっと磨きをかけたならば、最高に美しく輝く曲ようなばかりが収められおり、いわばダイヤの原石のようなアルバムともいえます。ただ、歌詞面でみると、あまり身がないような気もします。
ポールはビートルズで言わば「ええかっこしい」的な存在だったこともあって、グループの中でひとりで浮くことになります。そのため、彼が解散を決意しソロアルバムを出すにあたっては、どうしてもひとりで行わなければならない必然性があったのではないでしょうか。
①は、当時の彼の妻リンダへ捧げる歌。彼もジョンと同様、妻の支えと必要としていたのです。④の「EVERY NIGHT」は彼の全キャリアのなかでも名作と言われている曲です。⑤のインストもトロピカルな逸品。そして、⑥の「JUNK」。この曲は「AND I LOVE HER」、「YESTERDAY」、「HERE,THERE,AND EVERYWHERE」、「MICHELLE」、「I WILL」などと連なるポールの超傑作美メロバラードの延長線にある曲で、本アルバムの最大のハイライトです。ポールが本気でこの曲のアレンジを完成させてくれたならばどんなに素晴らしい曲になったことでしょう。⑥の「MAN WE WAS LONELY」も超キャッチーな傑作。ポップなのに哀愁が漂うまさにポールにしかつくれない曲。AからEmへの転調はさすが。⑧の「OO YOU」はラフなブルースっぽい曲。「ホワイトアルバム」の中の「WHY DON'T WE DO IT IN THE ROAD」に似ています。⑩の「TEDDY BOY」は「ロッキー・ラクーン」や「マックスウェルズ…」の系譜に連なる物語風のナンバー。⑫の「MAYBE I'M AMAZED」は曲の素晴らしさもさることながら、ヴォーカリストしてのポールの素晴らしさも堪能できる曲。2オクターブ上のF音を地声で出してしまうという、「OH!DARLING」を超える超絶シャウトを聞くことができます。
全体としては、ビートルズ時代に作られた曲が大半とあって、ビートルズっぽい感じが至るところに残っています。このアルバムが評価されなかったのも、「ビートルズ」のポールという枕詞があったからに他ならず、ひとりのアーチストの作品として聞けば、間違いなく傑作であると断言できます。

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