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名古屋在住の35歳男性です。ソウル、ソフトロック、ポップスの、ややマニアックな名盤を紹介します。やはり良い音楽は、CDやLPとして持っておきたいものですね。


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OTIS REDDING その2

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The Dock of the Bay The Dock of the Bay
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今日もいきます、オーティス3連弾。今回は中期から後期にかけてのセレクトです。
まず、これまた名作の「THE SOUL ALBUM」。タイトルからしてオーティスの意気込みが感じられます。①の「JUST ONE MORE DAY」。いきなりの三連スローバラード。このディープさはもう唯一無比です。たたみかけるホーンセクションのアレンジとあいまって後半にかけてこみあげてくるところなんか最高。②の「IT'S GROWING」はテンプテイションズのヒット曲です。彼らとはやはりかなり違った感じに仕上げっています。③の「CIGARETTES AND COFFEE」もスローな曲。この曲の良さがわかるのに時間がかかりました。それほど奥が深い。④の「CHAIN GANG」もサム・クックの曲。演奏はもういかにもMG'Sという感じ。ブレイクのところなんか最高。ちょっとヴェルヴェット・アンダーグラウンドみたいなところが出てくる。⑤の「NOBODY KNOWS YOU」はベッシー・スミスの戦前のヒット。エリック・クラプトンもカバーしてました。ちょと異色な作品でハテナマーク。⑥の「GOOD TO ME」はオリジナルの三連スローバラード。バックのオルガンの音がゆったりと流れ、賛美歌のよう。オーティスのヴォーカルもややディープさを抑えています。⑦の「SCRATCH MY BACK」はブルースのスリム・ホーポの曲。けだるい感じはそのままです。⑧の「TREAT HER RIGHT」は白人のブルースマン、ロイ・ヘッドの曲。⑨の「EVERYBODY MAKES A MISTAKE」はエディ・フロイドの曲。この曲もディープで素晴らしい。⑩の「ANY OLE WAY」はオリジナル。オーティスの曲は、どのアルバムでも総じてオリジナル曲の方がすばらしく、通して聞くとオリジナル曲のところでぱっと目が開かれるような気がします。この曲もアレンジは軽めながら素晴らしい歌を堪能できます。⑪の「634-5789」はウィルソン・ピケットのヒット曲で、作者のエディ・フロイドも演っている曲です。しかし、このオーティスのディープさは何でしょう。ウィルソン・ピケットもディープな人ですが、オーティスは軽くその上を行きます。
続いて「ソウル辞典」。①の「FA-FA-FA-FA-FA(SAD SONG)」。この頃からオーティスのヴォーカルスタイルに少し変化があり、ややレイドバックしてきた感があります。キャッチーな名曲。②の「I'M SICK Y'ALL」。バックのアレンジも前作と比べて目に見えてモダンになってきましたが、それと引き換えにオーティスのヴォーカルが埋没していくような印象を受けます。曲としては良いのですが。③の「TENNESSEE WALTZ」は江利チエミも歌っていたスタンダード。この曲を入れた理由がよくわかりません。⑥のビートルズもそうですが、白人ファン層の拡大を図っていたのでしょうか。④の「SWEET LORENE」もかつてないほどのモダンなアレンジ。ロータリーオルガンが時代を感じさせます。かなりロック色が強い曲。曲としてはまあまあ良い。⑤の「TRY A LITTLE TENDERNESS」も戦前の古い曲。これはアレンジの勝利でしょう。後半の半音で上がっていくところなんてすごくかっこいい。⑥のビートルズ「DAY TRIPPER」は「サティスファクション」ほどの強い印象はありません。これならYMOヴァージョンのデイトリッパーの方がまし。⑦の「MY LOVER'S PRAYE」は本アルバムのなかでは最も素晴らしい曲。オーティスのクウォーター・チョーキング気味のヴォーカルが光ります。⑧の「SHE PUT THE HURT ON ME」はアップテンポの曲。出来は正直言ってイマイチ。⑨の「TON OF JOY」もオーティスどうしちゃったの、という曲であまり感心しません。⑩の「YOU'RE STILL MY BABY」はアトランタの大先輩、チャック・ウィリスの曲。チャックの生涯もオーティスと似ているものがあり、感慨深いものがあります。⑪の「HANG FOR YOU」はオリジナルですが、ブルージーな曲。これも疑問。⑫の「LOVE HAVE MERCY」は少しアレンジに凝り過ぎの感あり。本アルバムは、オーティスの転機をはかろうとする部分がやや空回りした感があることが否めませんが、ロック畑の人にとってはオーティス入門編としてある意味一番とっつきやすいアルバムかも知れません。
さて最後に、オーティスの死後に出された「THE DOCK OF THE BAY」。①のタイトル曲ですが、これは言うまでもない名曲で、彼の曲のなかでは最も有名なものです。この枯れ具合が死を予感させるようなナンバーです。もっともこの曲については賛否両論あり、マイナス面もよくわかるのですが、どうしても彼の生涯をあわせて聞くと感傷にふけってしまうのです。②の「I LOVE YOU MORE THAN WORDS CAN SAY」はスローバラードですが、盛り上がりに欠けイマイチ。この頃オーティスはノドの手術をしたらしいのですが、その影響か以前のような高音の熱いシャウトはあまり本アルバムでは聞かれません。③の「LET ME COME ON HOME」は時代がら、サイケロックっぽいアレンジが随所に見られます。④の「OPEN THE DOOR」はブルージーなスローナンバー。イマイチ。⑤の「DON'T MESS WITH CUPID」もこれまたイマイチ。⑥の「GLORY OF LOVE」は古いスタンダードナンバーで、次の⑦とともに本アルバムのなかではまあマシな部類に入るでしょう。⑦の「I'M COMING HOME」は、先ほどの「ソウルアルバム」の「CHAIN GANG」にリフが酷似しています。ヴォーカルはやはりレイドバックしています。⑧の「TRAMP」はブルースのローエル・フルソンの曲で、カーラ・トーマスとのデュエット。この歌だったらオーティスじゃなくてもいいだろう、といった感じの曲です。バックの演奏が前面に出てしまっています。⑨の「THE HUCKLE BUCK」はポール・ウィリアムスのヒット曲。バックのMG'Sが「この曲をやりたい」と言って入れたんじゃないのって言いたくなるような曲。⑩は「ソウルアルバム」の⑤を再録、⑪は「オーティス・ブルー」の①の再録。本アルバムは、正直言って①以外はあまり聞く気がしませんが、ロック界の劇的な変化にあわせて、「ソウル辞典」の頃から転機をはかろうと彼なりに模索をしていた時に亡くなってしまい、本当に残念です。
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